バイクのサスペンション、調整やオーバーホール、交換が必要なのはどんなとき?

バイクのサスペンション、調整やオーバーホール、交換が必要なのはどんなとき?

バイクのサスペンションは快適かつ安全な運転に欠かせない機構ですが、それほど気にかけずに乗っている方も多いと思います。ですが、他のパーツと同様に経年によって劣化が進み、知らず識らずのうちに快適性が失われていくものです。サスペンションをオーバーホールしたり交換したりすることで、乗り心地が格段に向上します。今回は、バイクのサスペンションについて詳しく解説していきます。

【目次】

当ページの内容については、お客様のためのお役立ちコラムとして連載しておりますが、当社はバイクパーキングの運営会社ですので、ページ内容に関する個別対応はいたしかねます。

バイクのサスペンションの役割

バイクのサスペンションの最大の役割は、路面からの衝撃を吸収することです。サスペンションがしっかり機能していないと、 走行が不安定になったり、衝撃でお尻が痛くなったりします。サスペンションが機能しているおかげで、バイクは衝撃を吸収し、ライダーは長時間でも快適に走行できます。 また、サスペンションが路面からの衝撃を吸収することで、タイヤが路面に接地した状態を保つことができるため、しっかりと路面をグリップできるのです。

バイクのサスペンション調整を検討すべき場合とは?

上述のとおり、サスペンションは路面からの衝撃を吸収するパーツなので、サスペンションを調整することで、より自分好みの乗り味を得られます。 とはいえ、純正のサスペンションは各メーカーがテストを重ねて導き出した最適な設計になっているので、純正のままでも問題がないケースがほとんどです。それでも、以下のような場合に関してはサスペンションの調整を検討してみましょう。

バイクのサスペンション調整を検討すべき場合とは?

ライダーの体重が重すぎる場合やタンデムする場合

国産バイクは一般的に、体重が65~75kg程度のライダーを想定してサスペンションのセッティングがおこなわれています。 これに対してライダーの体重が重すぎると、サスペンションが「底付き状態」になることがあります。底突き状態とは、サスペンションが限界まで縮んだ状態のことで、路面からの突き上げ感が生まれます。

また、タンデムする場合や大量の積載をする場合も、同じようにサスペンションが底付き状態になることがあります。

運転中に違和感がある場合

バイクの運転中に、「接地感が薄い」「タイヤから路面の状態を感じにくい」「路面をグリップしにくい」「カーブが曲がりにくい」「路面からのショックが大きい」「車体が跳ねるように感じる」といった症状がある場合は、サスペンションに原因があることが少なくありません。

サスペンションの「抜け」とは?

サスペンションは「抜け」と呼ばれる症状が出ることがあります。「抜け」を理解するためには、サスペンションの基本構造を把握しておく必要があります。

サスペンションは、路面からの衝撃を吸収する際にスプリングが縮み、その直後、縮んだときと同じ勢いで伸びようとします。 この伸縮運動を抑制するのが、「ダンパー」と呼ばれる筒のような形状をしたパーツです。ダンパーの内部はオイルで満たされており、オイルの抵抗力を利用してスプリングの伸縮運動を抑えています。

スプリングの伸縮運動を抑える力を「減衰力」と言いますが、ダンパーが正常に機能していれば減衰力が働き、スプリングの伸縮がスムーズに収束します。 しかし、ダンパーが正常に機能していないと減衰力が十分に働かないため、スプリングの伸縮がいつまでも収束せず、トランポリンのように伸び縮みを繰り返します。 これが、サスペンションの「抜け」と呼ばれる状態です。サスペンションが抜けていると車体が安定せず、大きく揺れたりコーナーリングしにくくなったりして、運転に支障が生じます。

ダンパーのオイル漏れが原因でサスペンションが抜けることもありますし、オイルが古くなって粘度が低下することで抜けることもあります。サスペンションの抜けが疑われるようなら、一度バイクショップでチェックしてもらうのが良いでしょう。

バイクのサスペンションのオーバーホール

長くバイクに乗っているとサスペンションが劣化し、新車のときの乗り味が失われていきます。乗り味は少しずつ変わっていくものなので、その感覚に慣れてしまい、サスペンションの劣化に気付かないまま乗り続けているライダーも少なくありません。 しかし、サスペンションの機能が低下したまま乗り続けていると、ライダーだけでなくバイク本体にも負担が蓄積していきます。

そこでおすすめしたいのが、サスペンションの「オーバーホール」です。サスペンションをオーバーホールすることで、新車のような快適性を蘇らせることが可能です。 サスペンションのオーバーホールを検討すべきタイミングは、一般的に走行距離で約20,000km、もしくは約2年が目安だと言われます。いずれかに該当し、「最近、ちょっと乗り味が・・・」と感じている方は、ぜひオーバーホールを検討してみましょう。

バイクのサスペンション交換

サスペンションの機能が低下してきたらオーバーホールを検討するのがおすすめですが、サスペンションを交換してしまうのも一つの手です。 パーツメーカー各社、高機能なサスペンションを開発しており、純正のサスペンションより衝撃吸収性に優れ、路面情報を正確に把握でき、マシンのパワーをいかんなく伝達できるサスペンションも数多く登場しています。 サスペンションを交換することで、劇的に走りが変わるケースも少なくありません。

ローダウンサスペンションとは?

サスペンションを交換する主な目的は、バイクのパフォーマンスや快適性を向上させることですが、「ローダウンサスペンション」は少し趣旨が異なります。ローダウンサスペンションは、バイクの車高を低くして、足つきを良くするために用いられるサスペンションです。

ローダウンサスペンションに交換することで、つま先しか地面に届かなかったライダーでも、両足のかかとまでベッタリ着くようになったりします。 これは、バイク購入の選択肢を広げてくれることにもなります。女性ライダーや身長の低いライダーのなかには、足つきが悪いために乗りたいバイクを断念する方もいると思います。 しかし、ローダウンサスペンションで車高を低くすることで、憧れのバイクに乗れる可能性も生まれてきます。

また、バイクのスタイリングを変えるためにローダウンサスペンションに交換するケースもあります。特に、アメリカンバイクなどは車高が低いほうがそれっぽく見えるので、ローダウンサスペンションに交換している車両も少なくありません。

バイクのサスペンション交換

まとめ

サスペンション交換などのカスタムは、できれば屋根のある広々としたスペースでおこないたいものです。ご自宅にガレージなどのスペースがない方は、ぜひアイドゥのバイク駐車場をご利用ください。 屋内の駐車場で区画にもゆとりがあるので、落ち着いてカスタムやメンテナンスをしていただけます。

なお、サスペンションは走りを大きく左右するパーツなので、交換は慎重におこなう必要があります。 リアサスペンションを交換した場合、合わせてフロントのサスペンションも調整・交換しないとバイクのバランスが失われてしまうこともあります。 サスペンションの交換自体は難しい作業ではありませんが、安易に交換すると安全性が損なわれてしまうケースもあるので、自信のない方は専門知識を持ったプロショップに相談するようにしましょう。

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