大型バイク・高級バイクを持つ方々にとって、最大の懸念事項とも言えるのが「盗難のリスク」です。
このコラムでは、バイク盗難の現状から、実は意味のない防犯グッズ、現時点でできる最強の盗難対策までお伝えしています。
「今のままの盗難対策で大丈夫か・・・」「絶対に愛車を盗まれたくない!」という方はぜひご一読ください。
- 【目次】
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バイク盗難件数は減っているが、大型バイクとは限らない
警察庁発表のデータによるとバイクの盗難件数は年々減少しており、2020年は9,018件と前年比でマイナス2,237件となっています(※1)。
また、警視庁発表の東京都に関するデータを見ても、2019年は1,133件と前年比でマイナス382件と減少しています(※2)。
※1 犯罪統計資料(令和2年1~12月犯罪統計【確定値】)警察庁
※2 オートバイ盗の発生状況(令和元年中)警視庁
しかし、だからと言って「大型バイク・高級バイクの盗難件数も減っている」と考えることはできません。
なぜなら、上述した盗難件数には、原付も含めあらゆるバイクの盗難件数が含まれているからです。
近年、原付の保有台数が減少しているため、それに伴い、トータルでの盗難件数も減少していると考えるほうが自然でしょう。
業界内の情報からの推測ですが、大型バイク・高額バイクの盗難件数は減少しておらず、ほぼ横ばいだと考えられます。
バイク盗難で多い手口とは?
若者がいたずら半分でバイクを盗難するケースもありますが、注意しなければいけないのは、プロの窃盗団による盗難です。
彼らがバイクを盗難する手口として多いのは、以下の4つです。
バイク盗難パターン01:鍵を切る
物理的にロックを切断して、バイクを盗難するパターンです。
ゴジラロックなどのチェーンロックは頑丈そうに思えますが、油圧カッターを使えば数秒で切断されてしまいます。
バイク盗難パターン02:ガードレールを切る
「地球につなぐ」のはバイク盗難対策として有効なように思えますが、プロの窃盗団に狙われたら無意味です。
たとえば、U字ロックでバイクをガードレールにつないでいても、ガードレールを切断してバイクを持っていくケースは多々あります。
バイク盗難パターン03:クレーンで吊るす
バイクが地上の固定物につながっていない場合、バイクごとクレーンで吊り上げて、トラックに載せて持っていくケースも少なくありません。
バイク盗難パターン04:車輪を外す
バイクの前輪をガードレールなどにつないでいる方は多いですが、この場合、ロックがつながっている前輪をバイクから外して、本体をトラックに載せて持ち去る事例もあります。
盗難に遭いやすい大型・高級バイクの車種
市場価値・希少価値の高い大型バイク・高級バイクは、やはり狙われやすい傾向にあります。
現在、盗難被害が多いのは、以下のような外車(輸入車)と国産の旧車です。
国産バイクでは、すでに生産中止になっている車種やイモビライザーが付いていない年式のバイクは特に狙われやすいです。
盗難されやすい外車・輸入車メーカー
ハーレーダビッドソン / Harley-Davidson |
BMW | ドカティ / Ducati |
トライアンフ / Triumph | モトグッチ / Moto Guzzi |
盗難されやすい国産旧車メーカー(ホンダ)
CBX | CBシリーズ |
盗難されやすい国産旧車メーカー(カワサキ)
Zシリーズ | マッハ | ゼファー |
Wシリーズ | H2 | KZ |
盗難されやすい国産旧車メーカー(スズキ)
GS | GSX | カタナ |
盗難されやすい国産旧車メーカー(ヤマハ)
RZ | XJ |
パーツだけ狙われるケースも!
大型バイク・高級バイクの場合、パーツだけが盗難されるケースも多々あります。
たとえばメーターの場合、純正のメーターにブランド価値があるバイクもありますし、走行距離の短いメーターも盗難に遭いやすいです。
これは、窃盗団が闇ルートに流す際、メーターを付け替えるだけで走行距離をごまかして高く売却できるからです。
こんな盗難対策は意味がない!
バイクのセキュリティ用品が進化する一方で、窃盗団はそれを上回る手段・ツールを使って盗難をおこないます。
窃盗団に目を付けられてしまったら、残念ながら盗難を防ぐことはほぼ不可能です。
上述のとおり、チェーンロックなどは簡単に切断されてしまいますし、以下のような対策もほとんど効果は見込めません。
GPS
バイクに取り付けたGPSは簡単に取り外すことができますし、特殊なカバーで電波を遮断されると、トラッキング不可能な状態になってしまいます。
仮にバイクを盗難された後、トラッキングできたとしても「時すでに遅し」です。
盗難バイクのほとんどは海外に流れるため警察も動けず、場所を特定できたとしても戻ってくる見込みはありません。
イモビライザー
イモビライザーが付いたバイクは合鍵でエンジンを始動できないので、防犯上、安心感はあります。
とはいえ、窃盗団はエンジンをかけてバイクを持ち去るわけではありません。
プロの窃盗団は鍵くらいすぐに壊しますし、クレーンで吊るして持っていくケースもあります。
防犯カメラ
防犯カメラはいたずらを防ぐ程度の効果はありますが、プロの窃盗団にはあまり意味がありません。
防犯カメラがある場所では、彼らは帽子やマスクで顔を隠して犯行に及ぶため、録画していても人物の特定は困難です。
盗難に遭った後の証拠データにはなりますが、盗難を防ぐという意味では「無いよりはまし」程度の効果しかありません。
バイク盗難対策の「安全神話」は崩壊している!
「自分のバイクは大丈夫」と思っていても、盗難被害に遭う方が後を絶ちません。
以下のような思い込みや油断があると、逆に盗難を招くことになってしまうため要注意です。
「人通りの多い場所なら大丈夫」は大間違い!
一般的に、人通りが少ない駐車場はバイクの盗難が起きやすいと言われます。
これは当然、一理ありますが、都心に限っては人通りの多い場所でも盗難されます。
窃盗団は白昼堂々とクレーン車で乗り付けて、当たり前のように鍵を壊し、クレーンでバイクを吊り上げて盗難していきます。
あたかもロードサービスのような振る舞いでバイクを持ち出すため、通行人も「駐禁で撤去されているのかな?」くらいにしか思わず、不自然には見えないのです。
「コンテナ型の駐車場なら安心」は大間違い!
コンテナ型のバイク駐車場は、密閉空間であることからセキュリティも高そうに思えますが、必ずしもそうではありません。
一般的に、コンテナ駐車場の扉は南京錠でロックされていますが、南京錠は簡単に破られてしまいます。
また、扉を破るまでもなく、コンテナごとクレーンで持っていかれる可能性もあります。
実際に、4台のバイクが駐まっていたコンテナが、丸ごとクレーンで吊るされて持っていかれた事例があります。
「自宅の敷地内なら盗まれない」は大間違い!
自宅の敷地内にバイクを駐めていれば「近くにある」安心感はありますが、戸建てにせよマンションにせよ、窃盗団に目を付けられたら盗まれます。
たとえば、自宅マンションの駐車場では、住人がオートロックを開けたときに犯人が住人のフリをして一緒に入り込んでバイクを盗んでいく可能性があります。
また、自宅ガレージの奥にバイクを駐め、バイクにフタをするように車を駐めていたケースでも、油圧リフトで車を動かされ、奥にあったバイクを盗難された事件がありました。
住宅用ガレージのシャッターはバールで簡単にこじ開けられてしまいますし、車も油圧リフトがあれば簡単に動かせてしまうのです。
なお、2019年に東京都で起きたバイク盗難で、発生場所としてもっとも多かったのが住宅の敷地内で、全体の52.3%にも上ります(※3)。
自分でできる大型・高級バイクの盗難対策3つ
予算的に駐車場を借りるのが難しい方や、どうしてもバイクを近くに駐めておきたい方に、最低限心がけていただきたい盗難対策をご紹介します。
バイク盗難対策01:とにかく隠す
大型バイク・高級バイクは、プロの窃盗団に狙われたら最後。「いつも、あの場所にハーレーが駐めてある」と認識されたら、狙われるリスクは高くなります。狙われないようにするには、バイクを「隠す」しかありません。バイクの存在を知られなければ、当然、盗まれることもありません。隠すことが、もっとも本質的なバイク盗難対策なのです。
バイク盗難対策02:隠せない場合は手間取らせる
環境的にバイクを隠して保管するのが難しい場合は、次善の策として「できるだけ窃盗団を手間取らせる」対策をおすすめします。たとえば、ロックでバイクを地球につなげ、カバーをかけた上からロープを巻き、さらにその上からカバーをかけるといった対策です。窃盗団に高級バイクがあることを認識されていても、何重にもセキュリティ対策をしておくことで盗難をためらわせることはできます。
バイク盗難対策03:狙われていることを意識して演技をする
窃盗団は、ライダーの後をつけたり駐車場を下見したりして、リスクが低いことを確認したうえで盗難に及びます。このことを踏まえると、常に「見られているかもしれない」という意識を持って演技をしてみるのも有効です。
たとえば、「バイクを駐めてその場を離れる ⇒ 5分後にまた駐車場に戻る」だけでも効果が期待できます。もし、このときに下見をしている犯人がいたら、「なぜ戻ってきたんだ!?」「またバイクに乗るのか!?」と不審に思うはず。行動パターンが読みにくいと感じれば、盗難をためらうようになるでしょう。
ただしあくまで02や03の対策は「抑止力」として働くものであり、盗難を物理的に不可能にするというものではありません。 大型バイクや高級バイクは、気軽に買えるものではなく、また愛着もあり「どうしても盗まれたくない」と思うオーナーがほとんどではないでしょうか。最強の盗難対策として、ぜひ「隠せる」駐車場を探されることをおすすめします。
最強のバイク盗難対策は「隠す」こと
ここまでにもご紹介した通り、盗難対策と言われるさまざま方法がありつつも、そのどれもが多少の抑止力にはなっても窃盗のプロがその気になれば突破して盗めてしまうという現実があります。
そのため、最強のバイク盗難対策とは「バイクがこの場所に停まっているということを知られない」という点に尽きるのです。 アイドゥのバイク駐車場は、あえて看板などを表に出さずWeb上にも住所を公開しないという「秘匿性」がセキュリティのポイントです。もちろん駐車場内にも超厳重なセキュリティ対策を施しており、開業以来19年間、1件も盗難が発生したことはありません。徹底的な対策で盗難防止に努めるのはもちろんですが、同時に盗難補償もお付けしています。すべては、バイクを愛するすべての人が安心してバイクを保管できる環境をつくるためです。
アイドゥの盗難対策01:バイク駐車場であることが分からない
アイドゥの駐車場はすべて、完全屋内&シャッター付きの駐車場です。大きな看板・案内などを出していないため、外から見てバイク駐車場だということが分かりにくくなっています。また、Web上でも住所を公開しておらず、契約者様以外には場所を特定されないようにしています。
アイドゥのバイク駐車場 | 一般的なバイク駐車場 |
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バイク駐車場であることが分からないようにしているから、窃盗団に目を付けられない! | バイク駐車場であることが一目瞭然で、車種まで特定されることも。それゆえ、窃盗団に狙われやすい。 |
アイドゥの盗難対策02:世界で唯一のセキュリティシステム
アイドゥの駐車場は、ALSOK社との共同開発によるシャッターシステムを導入しています。セキュリティシステムそのものはALSOKのシステムですが、セキュリティに紐付いているシャッターの制御盤を自社開発しており、これを組み合わせることで世界で唯一のシャッターセキュリティシステムを構築しています。
万が一、ALSOKのセキュリティシステムが破られても、独自開発の制御盤があるため、駐車場のシャッターが開くことはありません。出入り口のシャッターだけでなく、窓や換気扇、通気口など、外部から人が侵入する可能性のあるすべての場所にこのシステムを張り巡らせて、契約者様のバイクを守っています。
アイドゥのバイク駐車場 | 一般的なバイク駐車場 |
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万が一、ALSOKのセキュリティシステムが破られても、シャッターが開かないから安心! | ALSOKを導入していても、それを破られた場合の対策が手薄なので、万が一のときのリスクが高い。 |
アイドゥの盗難対策03:壁に鉄格子を設置
アイドゥの駐車場は、壁が破られるリスクも想定し、鉄格子による盗難対策をしています。駐車場の壁に1メートル四方の鉄格子をはめているため、万が一、壁が破壊されて人が入り込んだとしても、バイクを外に持ち出すことはできません。
アイドゥのバイク駐車場 | 一般的なバイク駐車場 |
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壁に鉄格子を設置しているため、仮に壁を破壊して人が侵入したとしても、バイクを持ち出せない! | 壁を破壊されて駐車場に入られてしまえば、破壊された場所からバイクを持ち出されてしまう。 |
Column「大型・高級バイクの駐車場は近さよりも安全を優先に」
通勤・通学で使うスクーターは、自宅に近い場所に置けないと非常に不便です。一方で、高級バイクはどうでしょうか?
ハーレーやBMW、ドカティなどの高級バイクは、毎日乗るようなバイクではありません。レジャーバイクとして、週末など月に3~4回乗る方がほとんどでしょう。バイクそのものが高額なうえ、乗らない日のほうが多いわけですから、近くに駐めることより安心して、安全に駐めることのほうが大事なはずです。
アイドゥの駐車場は首都圏を中心に展開していますが、ご自宅と距離がある契約者様も多くいます。たとえば、スクーターや自転車でアイドゥのバイクパーキングに来て、愛車に乗り換えて出かけ、戻ってきたらまたスクーター・自転車で自宅に帰る方も少なくありません。自宅に駐車場があるのに、あえて離れた場所にあるアイドゥの駐車場を使っている方もいます。それだけ、愛車の安全・安心を優先しているということです。
価値の高い大切なバイクだからこそ、安全・安心な保管場所として、ぜひアイドゥの駐車場をご検討ください。
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