バイクに乗っていて、「ギアが固くてスムーズにギアチェンジできない」「ニュートラルに入りにくい」と感じることはありませんか?
ギアチェンジにストレスを感じるようになると、存分にバイクを楽しむことができなくなってしまいます。
そこで本コラムでは、バイクのギアチェンジをスムーズにするためのコツや、ニュートラルに入りにくいときの対処法などについて解説していきます。
- 【目次】
当ページの内容については、お客様のためのお役立ちコラムとして連載しておりますが、当社はバイクパーキングの運営会社ですので、ページ内容に関する個別対応はいたしかねます。
バイクのギアチェンジをスムーズにするためのコツ
バイクのギアチェンジをスムーズにするためのポイントをご紹介します。
ギアチェンジは「ジンワリつなぐ」が基本
バイクのギアチェンジは、ジンワリとつなぐのが基本です。
雑にパッとつなぐとバイクの挙動が乱れ、発進時にエンストしたり、減速時に後輪がホッピングしたりする原因になります。
半クラッチまではすみやかに放して構いませんが、バイクが動き出したら丁寧につなぐように心がけましょう。
シフトアップは「トルクバンド」の手前で
バイクを加速する際はテンポ良くギアを上げていくことが大切です。
シフトアップするタイミングは、トルクバンドの手前が理想的だと言われます。
トルクバンドとは、エンジンがもっとも効率良く力を発揮できる回転域のことで、最大トルク回転数からトルクが下降し始める回転数までの回転域を表します。
たとえば、最大トルク回転数が6,000rpmのバイクであれば、5,000rpmくらいがシフトアップの目安になるでしょう。
タコメーターを見なくてもこのタイミングを体感できるようになれば、なめらかにシフトアップできるようになるはずです。
シフトダウンは回転数が十分に落ちてから
バイクを減速する際は、十分に回転数が落ちてからシフトダウンすることが大切です。
回転数が高い状態でシフトダウンすると、バイクの挙動が不安定になり、後輪がロックしたりホッピングしたりするおそれがあります。
ギアチェンジではクラッチを全部握らない
スムーズなギアチェンジを左右するのがクラッチワークです。
テキパキとしたクラッチワークをしようとすると、クラッチレバーを目一杯握りがちになりますが、それだと逆に非効率です。
また、ギアチェンジするたびにクラッチレバーを目一杯握っていると、握力も落ちてきてしまいます。
半クラッチを過ぎるところまで握れば動力は切れますし、そのほうがクラッチ操作は早くなります。
ニュートラルに入りにくいときの対処法
バイクのギアが「ニュートラルに入らない」「ニュートラルに入りにくい」というライダーの方は少なくありません。
このような場合の対処法をいくつかご紹介します。
停止する直前にニュートラルに入れる
バイクが少しでも動いていたほうがニュートラルに入りやすくなります。
そのため、バイクが完全に停止する直前にニュートラルに入れるのは一つの手です。
この際、半クラッチ気味のほうが入りやすいです。
車両を揺らしてニュートラルに入れる
バイクが完全に停まってからだとニュートラルに入りにくくなりますが、その場合も入れる方法はあります。
1速の状態でシフトペダルに左足の甲を軽く押し当ててクラッチを握り、車両を前後に揺らしてみましょう。
軽くタイヤを回転させることで、ニュートラルに入りやすくなります。
上げてダメなら下げて入れる
1速から上げる形でニュートラルに入れる方が多いと思いますが、それで入りにくいのであれば、2速から下げてみるのも一つの手です。
慣れていないと感覚が難しいと思いますが、車種によっては2速から下げたほうがニュートラルに入りやすい場合もあります。
アクセルを軽く煽ってニュートラルに入れる
半クラッチ気味にしてアクセルを軽く煽ることで、エンジンの中でギアが少し回転するため、ニュートラルに入りやすくなります。
エンジンを切ってニュートラルに入れる
エンジンを切っていたほうがニュートラルに入りやすくなります。
どうしてもニュートラルに入らない場合は、エンジンを切って試してみましょう。
ギアチェンジしにくいときに考えられるトラブルとは?
バイクに乗っていて、「スムーズにギアチェンジできない」「なかなかクラッチが切れない」などと感じるときは、バイクにトラブルが生じている可能性があります。
考えられる主なトラブルは以下のとおりです。
クラッチフルードが劣化・不足している
油圧式クラッチのバイクの場合、クラッチフルードが劣化している、もしくは不足している可能性があります。
このような場合、クラッチシステムがうまく機能しなくなります。
エンジンオイルが劣化している
エンジンオイルにはスムーズなギアチェンジを促す働きがあります。
そのため、エンジンオイルが劣化してくるとギアが入りにくくなるなど、ギアチェンジがぎくしゃくすることがあります。
クラッチワイヤーが伸びている
バイクに長年乗っているとクラッチワイヤーが劣化して伸びてきます。
クラッチワイヤーが伸びてしまうと、クラッチレバーを握ってもクラッチが切れにくくなることがあります。
シフトペダルの高さが合っていない
これはトラブルとは言えませんが、そもそもシフトペダルの高さがライダーの足首が曲がる角度と合っておらず、操作性が悪くなっている可能性も考えられます。
この場合、シフトペダルの高さを調整することでスムーズにギアチェンジできるようになることもあります。
クラッチ盤が摩耗している
上述したトラブルのいずれにも当てはまらない場合は、クラッチ盤が摩耗している可能性も考えられます。
長年の走行によってクラッチ盤が摩耗してくるとギアが入りにくくなりますし、最悪の場合、クラッチが切れずギアチェンジができなくなることもあります。
信号待ちにおける「1速 or ニュートラル」論争
信号待ちのとき、あなたはギアを1速に入れて待ちますか?
それとも、ニュートラルに入れて待ちますか?
教習所で教えられる模範解答は、「ギアを1速に入れ、クラッチレバーを握り、リアブレーキを踏んで待つ」です。
しかし、実際の路上ではクラッチを握らず、ニュートラルで信号待ちをしているライダーも少なくありません。
結論から言えば、どちらが正しいという法的なルールはなく、自分がやりやすいほうで信号待ちをして構いません。
信号待ちの「1速 or ニュートラル」はライダーによって意見が分かれるところですし、時と場合によると考えるライダーもいます。
それぞれのメリットを見ていきましょう。
ギアを1速に入れて信号待ちをするメリット
すぐに発進できる
たとえば、事故が起きたり緊急車両が来たりしたときに、1速に入れていればすぐに発進することができます。
また、ニュートラルに入れていると急に信号が青になって焦ることがありますが、1速に入れていれば焦らずすぐに走り出せます。
追突されたときに玉突き事故になりにくい
万が一、後ろから追突されてブレーキを放してしまった場合でも、ギアが1速に入っていればタイヤが回らないので、前方の車両に玉突きになるリスクを低減できます。
ギアをニュートラルに入れて信号待ちをするメリット
左手が疲れにくい
長距離のドライブで信号待ちのたびにクラッチレバーを握ったままにしていたら、左手が疲れ、握力が低下してしまいます。
しかし、ニュートラルに入れていればクラッチレバーを握る必要がないので疲れにくくなります。
クラッチに負担がかからない
信号待ちのたびにクラッチレバーを握っていると、クラッチに負荷がかかります。
ニュートラルで信号待ちをしていればクラッチの負担を軽減でき、クラッチの消耗を防ぐことにつながります。
正しいギアチェンジをマスターして安全なバイク運転を!
ギアチェンジはバイクを運転する楽しみの一つですが、ギアのレスポンスが悪かったらその楽しみも半減してしまいます。
もし「ギアが固くてうまく入らない」「ニュートラルに入りにくい」といった異常を感じているのであれば、本記事でご紹介したような対処法を試してみてください。
車両のトラブルによってギアチェンジがぎくしゃくしている可能性もあるので、日頃からの点検・メンテナンスも大切です。
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