バイクの不具合の原因として意外と多いのが、バッテリーのトラブルです。
バッテリーが弱るとエンジンがかからなくなったり、電装系がうまく作動しなくなったりします。
バッテリーを良いコンディションで長く使っていくためには、適切な充電が欠かせません。
今回は、バイクのバッテリーの適切な充電タイミングや充電方法、充電器の選び方などについて解説していきます。
当ページの内容については、お客様のためのお役立ちコラムとして連載しておりますが、当社はバイクパーキングの運営会社ですので、ページ内容に関する個別対応はいたしかねます。
バイクのバッテリーの基礎知識
バッテリーはバイクに電気を蓄えておくためのパーツです。
エンジンをかけるときは、バッテリーの電気を使ってセルを回しているので、バッテリーに蓄えられた電気量が不足すると、セルが回らない=エンジンがかからないということになります。
よく言う「バッテリー上がり」とは、バッテリーに蓄えられている電気量が一定以下になっている状態のことです。
バッテリー上がりの主な原因は、ライト類の消し忘れや、長期間乗らないことによる自然放電です。
バッテリーが寿命(一般的には2~3年)を迎えていなければ、バッテリーが上がっても充電することで回復します。
バッテリーの適切な充電タイミング
バッテリーの適切な充電タイミングは、バイクに乗る頻度によって変わってきます。
バイクを運転することでバッテリーは充電されるので、月に数回バイクに乗っている方は基本的に充電する必要はありません。
一方で、たまにしかバイクに乗らない方はバッテリー上がりのリスクがあります。
目安として1~2ヶ月程度、バイクに乗らなかった場合は充電するようにしましょう。
なお、冬場など長期間乗らないことが分かっている場合は、自然放電が進まないよう、バッテリーを外しておくのがおすすめです。
バイクのバッテリーの充電方法
バイクのバッテリーを充電する方法についてご説明します。
自分で充電する場合
バイクのバッテリーを充電するためには、専用の充電器が必要になります。
手順は以下のとおりです。
【CAUTION!】
すべての手順において「外すときはマイナス端子から、つなぐときはプラス端子から」を厳守してください。
順番が逆になるとショートする可能性があります。
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バイクのバッテリーは通常、シートの下や、サイドカバーを外したところにあります。
初めにマイナス端子、次にプラス端子を外します。
その際、外した端子同士が触れないように注意してください。
ほとんどのバッテリーが「プラス:赤」「マイナス:黒」に色分けされていますが、色分けされていない場合も「+」「−」の表記があると思います。
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バッテリーはゴムバンドなどで固定されています。
バンドを取り外し、バッテリーを車体から取り外します。
バッテリーは重たいので、落とさないように注意しましょう。
充電器を接続して充電する
バッテリーに充電器を接続します。
このときは、プラス端子→マイナス端子の順番です。
両方接続したら極性が合っているか確認し、正しく接続できていたら充電器の電源をONにします。
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充電が終わったら充電器の電源をOFFにして、マイナス端子→プラス端子の順番で外します。
充電時間については、説明書に従ってください。
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バイクにバッテリーを戻して、端子をつなげば終了です。
繰り返しになりますが、つなぐときはプラス端子→マイナス端子の順番です。
バイクショップで充電してもらう場合
バイクショップでバッテリーの充電をしてもらうことも可能です。
費用は1,000~2,000円が相場ですが、車種によってはタンクの脱着などが必要になり、追加料金が発生することもあります。
所要時間としては、半日~1日程度を見ておきましょう。
押しがけやキックスタートで充電する場合
バッテリーが上がってしまっても、キャブレター式のバイクであれば押しがけやキックスタートでエンジンを始動できる場合もあります。
エンジンがかかれば、30分ほどの走行で充電ができます。
押しがけ
押しがけとは、タイヤの回転力でエンジンを始動させる方法です。
キーをオンにして、ギアを2速(もしくは3速)に入れ、クラッチレバーを握ってバイクを押して走ります。
勢いがついたらバイクに飛び乗って、クラッチをつないでアクセルを開けることでエンジンをかけます。
キックスタート
キックスタートとは、エンジンの横にあるキックパドルを足で踏んで、直接クランクシャフトを回してエンジンを始動させる方法です。
バイク用バッテリー充電器の選び方
バイク用のバッテリー充電器は、バッテリーの種類に合わせて販売されています。
どの種類のバッテリーにも対応できる充電器はないので、自分のバイクのバッテリーに合った充電器を選びましょう。
適合していない充電器を使うと、バッテリーの寿命に悪影響を及ぼすだけでなく、最悪の場合はバッテリーの破損につながるおそれもあります。
バッテリーの種類をチェックする
バイク用のバッテリーは、「開放型バッテリー」「密閉型(MF型)バッテリー」「リチウムバッテリー」の3種類があります。
開放型と密閉型は同じ鉛系のバッテリーなので、両方ともカバーしている充電器がありますが、リチウムバッテリーはリチウム専用の充電器が必要です。
バッテリーの容量をチェックする
バッテリーの容量に適した充電器を選ぶ必要があります。
バッテリーの充電は、バッテリー容量の1/10以下の電流でおこないます。
バッテリー本体に指定の電流値の記載がない場合は、以下を目安にしましょう。
- ・排気量50ccのバイク → 3Ah
- ・排気量250~400ccのバイク → 8~10Ah
- ・排気量1,000ccのバイク → 12Ah
- ・排気量1,000cc超のバイク → 16Ah
つなぎっぱなしでOKな充電器がおすすめ
バッテリーの過充電は、バッテリー液の減少や寿命の短縮につながります。
また、バッテリーがパンパンに膨張したり破裂したりする危険性もあります。
それを避けるためには、バッテリーの状態に合わせて自動で充電してくれる充電器がおすすめです。
充電が完了したら自動的にスイッチオフになるので、つないだまま放置していても心配はありません。
毎回の充電が面倒ならカプラーの接続を
バイクによっては、バッテリーが取り出ししにくい車種もあります。
また、重たいバッテリーを充電のたびに出し入れするのは大変です。
そんなときは、あらかじめ充電用の配線(カプラー)をバッテリーに接続しておくと便利です。
電源さえバイクの近くに用意できれば、わざわざバッテリーをバイクから取り外すことなく、カプラーを差し込むだけで充電できます。
まとめ:バッテリーに関する知識を得て愛車を快適に!
バイクのバッテリー上がりを防ぐには、定期的にエンジンをかけて走るのがいちばんです。
乗らない期間が長くなってしまう場合は、本記事を参考に充電器を用意して、適切な方法で充電をしてください。
バッテリーはバイクの電気系統の大元になるパーツなので、日頃から適切に充電・メンテナンスをして性能を維持していきましょう。
バッテリー以外にも、メンテナンスが必要なパーツは多々あります。
バイクの代表的なメンテナンスについては以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
>> バイクのスパークプラグ、最適な交換時期とは?清掃や交換の方法も解説!
>> バイクのヘッドライト交換方法や種類(LED・HID)をまとめて解説!
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