「バイクの排気音が好き」「エンジン音が心地良い」というライダーは少なくありません。
しかし、バイクに乗らない人はバイクの音を「うるさい」と感じる人も多く、実際にバイクの騒音トラブルに関する報道を目にすることもあります。
このようなトラブルの当事者になってしまうと、楽しいはずのバイクライフに暗い影を落とすことになりかねません。
今回は、バイクの騒音トラブルの現状や対策について解説していきます。
「自分のバイク、もしかしてうるさいかも・・・」と気になっている方は、ぜひご一読ください。
当ページの内容については、お客様のためのお役立ちコラムとして連載しておりますが、当社はバイクパーキングの運営会社ですので、ページ内容に関する個別対応はいたしかねます。
うるさい!バイクの騒音が招くトラブル
バイクの騒音が大きな事件に発展することがあります。
記憶に新しいところでは、2020年に大阪で、男性二人がバイク運転中の男性を木の棒で殴り、ケガを負わせた事件がありました。
逮捕された二人は、警察の調べに対し「マフラー音がうるさくてバイクに乗った人を襲った」と供述しています。
2018年には名古屋で、「バイクの音がうるさい」と30代の男が少年をサバイバルナイフで刺してケガを負わせる事件も起きています。
バイクの音を嫌う人は多い
音の感じ方は人によって異なりますが、誰しもが不快な音に対してイライラした経験があると思います。
マンションの生活音や楽器の音、犬の鳴き声や子どもの泣き声にまつわるご近所トラブルは後を絶ちません。
イギリスには、静けさを楽しむ「ナショナル・クワイエット・デー」という日があります。
この日にちなんで実施された「みんなが嫌いな騒音」のアンケートでは、上位3位が「いびき」「食べるときのくちゃくちゃ音」「犬の鳴き声」と続き、第7位に「うるさいバイクの音」がランクインしています。
日本は、ホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキという世界的なバイクメーカーが4社もあり、バイク人口も比較的多い国ですが、一方でバイクに対して「暴走族」のマイナスイメージを持っている人も多く、世間からは厳しい目で見られることもあります。
ちょっとしたエンジン音・排気音でも、不快に感じる人がいるかもしれないということをライダーは認識しておくべきでしょう。
バイクの騒音規制
バイクの騒音に関する規制は、年々厳しくなってきています。
騒音は「近接騒音測定」という方法で測定されますが、50cc以下のバイクは79デシベル、125cc以下のバイクは85デシベル、250cc以上のバイクは89デシベルなど、排気音の上限値が規定されています。
排気音が既定値を超えているバイクは、整備不良の違反によって取り締まりを受ける可能性があり、その場合、違反点数2点と反則金(7,000円)が科せられます。
また、正当な理由もなく空ぶかしや急加速によって騒音を発生させると、騒音運転等の違反によって取り締まりを受ける可能性があり、その場合、違反点数2点と反則金(6,000円)が科せられます。
しかしながら、バイクが騒音で取り締まりを受けるケースはほとんどありません。
というのも、走行中のバイクの音量をリアルタイムで測定するのは現実的ではなく、現行犯で取り締まるのが難しいという事情があるためです。
騒音トラブルを避けるためにライダーができること
バイクの騒音のほとんどは、マフラーからの排気音です。
当たり前のことですが、保安基準に満たないマフラーや違法改造のマフラーは厳禁です。
だからといって、「保安基準を満たしていればOK」という考え方もいけないでしょう。
「ノーマルだから」「車検対応だから」といって、人に迷惑をかけてもいいということにはなりません。
バイクの騒音は、ライダーのちょっとした配慮によって軽減できる部分が多々あります。
騒音トラブルを避けるためには、マナーとして以下のような配慮を心がけましょう。
- ・早朝や夜間は、アクセルを控えめにして低速で走る
- ・住宅街は、アクセルを控えめにして低速で走る
- ・できるだけアイドリングを控える(短く済ませる)
- ・空ぶかしや急発進・急加速を控える
- ・大きな道路に出るまではエンジンをかけずに押していく
駐車場を借りるという手段も
一軒家やマンションなど、自宅にバイクを駐めている人は多くいますが、住宅街に自宅がある場合、近所の人や同じマンション・アパートの人から白い目で見られている可能性もあります。
騒音トラブルを避けるためには、バイク専用の駐車場を借りるのも一つの手です。
バイク専用の駐車場を借りれば、ご近所に気をつかう必要はありません。
屋内型の駐車場であれば、エンジン音や排気音が漏れにくいのでなお安心です。
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バイクがうるさいと感じたときの対処法
マフラーのカスタムをしていないのにバイクがうるさいと感じるときは、何かしらのトラブルが隠れている可能性があります。
バイクの音がおかしい・うるさいと感じたら、マフラーやエンジンオイルを確認してみましょう。
また、マフラーにバッフルを装着して音を軽減するのも効果的です。
マフラーをチェック
純正マフラーは保安基準に適合しているはずですが、マフラーに穴が空いていると排気音がうるさくなります。
マフラーに穴が空く原因としてよくあるのが、「サビ」です。
マフラーのサビを放置していると内部まで腐食が進み、そこに走行による温度変化や振動が加わると穴が空いてしまうことがあります。
マフラーに穴が空くと本来の消音機能が低下するため、排気音がうるさくなるのです。
また、長くバイクに乗っているとマフラーを固定するボルトが緩んでくることがありますが、ボルトの緩みも排気音がうるさくなる原因になります。
エンジンオイルをチェック
エンジンオイルが規定量より少なくなっていると、エンジンから「カタカタ」「カラカラ」といった異音が生じるようになります。
音の問題だけでなく、パーツが磨耗して走行性能に影響が及ぶケースもありますし、最悪の場合、エンジンの故障につながる可能性もあるので要注意です。
エンジンオイルが規定量入っている場合は、オイルの劣化が疑われます。
オイル交換はバイクの基本的なメンテナンスなので、欠かさずに交換するようにしましょう。
オイル交換のタイミングは、3,000km~5,000kmの走行で1回、もしくは半年に1回が目安です。
マフラーにバッフルを装着するのも効果的
特に故障・トラブルがなく、単純にマフラーの音を小さくしたいという場合は「バッフル」を装着するのがおすすめです。
バッフルとは、マフラーのテールエンドに取り付けて排気口を狭めることで排気音を抑えるパーツです。
ただし、バッフルを取り付ける際は、マフラーに穴を空けてそこにボルトを通して固定するのが一般的です。
考え方にもよりますが、車外マフラーにわざわざ穴を空けてバッフルを取り付けるくらいなら、純正マフラーに戻すほうが簡単です。
まとめ:騒音に限らず、バイク乗り全体のマナー向上を
あえて爆音を鳴らして走るようなライダーはごく一部です。
しかし、世間からはひと括りにされて「バイク乗りはマナーが悪い」と見られてしまっているのも現状です。
実感している人も少なくないと思いますが、バイク乗りに対する世間の目は厳しいです。
バイクに乗らない人たちと共存していくためには、騒音に限らず、バイク乗り全体がマナー向上に努めていかなければいけません。
みんなでマナー向上を図り、堂々とバイクライフを楽しめる世の中にしていきましょう。
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