バイク用プロテクターの必要性と選び方~完全防備で安心のツーリングに出かけよう

バイク用プロテクターの必要性と選び方~完全防備で安心のツーリングに出かけよう

バイク用のプロテクターは、万が一の事故の際にライダーを守ってくれる重要なアイテムですが、着用しているライダーはまだまだ少ないのが現状です。今回は、プロテクターの必要性が分かるバイク事故のデータをご紹介するとともに、プロテクターの選び方やおすすめメーカーなどについて解説していきます。

【目次】

当ページの内容については、お客様のためのお役立ちコラムとして連載しておりますが、当社はバイクパーキングの運営会社ですので、ページ内容に関する個別対応はいたしかねます。

バイク用プロテクターの必要性

バイクに乗るとき、グローブは着けるけどプロテクターは着けないという方がほとんどではないでしょうか。バイクは転倒時のリスクが大きいため、本来はプロテクターを着けるべきですが、ヘルメットのように義務化されていないため、着用率は低いのが現状です。

2022年に警視庁がおこなった調査では、ライダーの「胸部プロテクター着用率」は8.9%となっています。前年の8.6%に比べるとわずかに増えてはいるものの、10人に1人も着用していないのが現状です。また、「胸部プロテクターを着用しない理由」を聞いた結果は以下のとおりです。

  • 着用が面倒(40.6%)
  • 値段が高い(20.9%)
  • プロテクターを知らない(10.4%)
  • 格好が悪い(2.4%)
  • その他(25.8%)

頭だけを守っていても命は守れない

警視庁は「二輪車乗車中死者の損傷主部位(構成率)」というデータも公開しています。これは、バイク運転中の事故で亡くなった人の「致命傷になった部位」を示すものです。2021年のデータと、過去3年平均のデータは以下のとおりです。

2021年 過去3年の平均
(2018年~2020年)
・頭部(62.9%) ・頭部(47.3%)
・胸部(17.1%) ・胸部(28.6%)
・腹部(5.7%) ・腹部(10.7%)
・頸部(8.6%) ・頸部(6.3%)
・腰部(2.9%) ・腰部(2.7%)
・顔部(2.9%) ・全損(2.7%)
・脚部(1.8%)

もっとも致命傷になりやすいのは頭部ですが、胸部や腹部も決して少ない割合ではありません。過去3年の平均において「胸部」「腹部」「頸部」「腰部」を合計すると48.3%となり、頭部(47.3%)と同程度の割合になります。このデータは、「頭だけを守っていても命は守れない」ということを如実に示しています。ライダーにとってプロテクターは、ヘルメットと同じくらい重要なアイテムだと認識すべきでしょう。

バイク用プロテクターの選び方

バイク用プロテクターの必要性と選び方~完全防備で安心のツーリングに出かけよう

バイク用のプロテクターは様々なタイプがあり、近年は高性能化が進んでいます。購入する際は、以下の3つのポイントを検討して自分に合ったプロテクターを選んでください。

一体型(内蔵タイプ)か単体型(外付けタイプ)かで選ぶ

一体型(内蔵タイプ)のバイク用プロテクターは、ジャケットやパンツにプロテクターが内蔵されているタイプです。ジャケットやパンツを着ることで同時にプロテクターも着用できるので、面倒くささはそれほど感じないでしょう。また、一体型(内蔵タイプ)は、アウタープロテクターとインナープロテクターに分けることができます。アウタープロテクターは、ジャケットやパンツなどのアウターとプロテクターが一体になった商品です。一方、インナープロテクターは、中に着るインナーとプロテクターが一体になった商品で、長袖や半袖、ノースリーブなどがあります。アウタープロテクターに比べ身体への密着性が高く、転倒時にプロテクターがズレにくいのがメリットですが、出先で脱いだり着たりするのは少々手間がかかります。

単体型(外付けタイプ)は、プロテクターだけで着用するタイプで、ウェアの中に着用するものもあれば、ウェアの外側に着用するものもあります。胸部や背中、首や腰、ひじやひざなど、保護したい部位にスポットで着用する商品が主流で、比較的簡単に着脱することができます。

プロテクターの素材・仕組みで選ぶ

バイク用のプロテクターは、硬い素材でできているハードタイプと、柔らかい素材でできているソフトタイプがあります。一般的に、ハードタイプは衝撃吸収性に優れており、ソフトタイプは装着感に優れていると言われます。この2つとはまったく仕組みが異なるものとして、エアバッグを搭載したプロテクターもあります。事故などでライダーがバイクから飛ばされた瞬間にエアバッグが膨らんで、胸部や首、背中などへの衝撃を緩和してくれます。

プロテクターで「どこを守るか?」で選ぶ

単体型のバイク用プロテクターは、胸部、脊椎、ひざ、ひじ、首、肩、腰、足首など、保護する部位ごとにラインナップされています。自分が守りたい部位のプロテクターを着用することになりますが、特に優先度が高いのは致命傷になるおそれがある「胸部」と、後遺症が残るおそれがある「脊椎」でしょう。

胸部プロテクター

頭部に続いて、バイク事故での死亡リスクの高い胸部を守るプロテクターです。

脊椎プロテクター(バックプロテクター/背面プロテクター)

バイク事故で脊髄を損傷してしまうと、重篤な後遺症が残るおそれがあります。万が一のとき、脊椎へのダメージ軽減を図るのが脊椎プロテクターの役割です。

ニーシンガード

ニーシンガードとは、「二―=ひざ」と「シン=すね」を守るプロテクターです。ひざやすねの損傷は完治するまでの期間が長くなる傾向があるので、ニーシンガードもできれば装着しておきたいプロテクターです。

バイク用プロテクターのおすすめメーカー

バイク用プロテクターの必要性と選び方~完全防備で安心のツーリングに出かけよう

KOMINE(コミネ)

KOMINEは、ライダーの生命を最優先にした商品開発を続けるメーカーで、2015年には、警視庁から「プロテクター普及推進隊」の委嘱を受けています。胸部や脊椎、頸部はもちろん、ひざやひじまで、より衝撃吸収性に優れたCE規格(ヨーロッパの安全性能基準認定規格)レベル2認証のプロテクターを数多くラインナップしています。

RSタイチ

RSタイチは、独自性のあるバイク用プロテクターを数多く開発しているメーカーです。胸部プロテクターの多くは、CE規格(ヨーロッパの安全性能基準認定規格)のなかでも、より高い剛性を求められるレベル2をクリア。女性の胸の形に合わせたレディースモデル、左右分割式のテクセルセパレートチェストプロテクター、耐貫通性能を高めたクロスレイチェストプロテクターなど、多彩なニーズに対応したプロテクターをラインナップしています。

まとめ

プロテクターを着用することで、万が一の事故の際に深刻なダメージを防げるだけでなく、精神的な安心感からバイクの運転を存分に楽しめるようになります。ぜひプロテクターにこだわって、安全なバイクライフを送ってください。

万が一のとき、身を守る方法や愛車を守る方法は以下の記事でも解説しています。

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