バイクに乗ることはもちろん、「いじるのが好き」という方なら持っておきたいのがメンテナンススタンドです。メンテナンススタンドがあれば、チェーンの交換やホイールの着脱などの重整備も可能。タイヤを回しながらホイールを磨いたり、チェーンに注油したりと、バイクに触れ合う時間も増えるでしょう。今回は、メンテナンススタンドのメリットや種類、使い方などについて解説していきます。
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メンテナンススタンドのメリット
近年のバイクは、センタースタンドが付いていない車種が主流になっていますが、センタースタンドがないとやりにくい、もしくはできないメンテナンスもあります。そんなときに重宝するのが「メンテナンススタンド」です。メンテナンススタンドのメリットとして、以下の点が挙げられます。
バイクを効率的にメンテナンスできる
バイクのメンテナンスで特に苦労しがちなのが足回りです。しかし、メンテナンススタンドがあればリアタイヤを浮かせてホイールを手で回せるため、洗車も含め、足回りのメンテナンス・洗浄を効率的におこなうことができます。チェーンの洗浄や注油、張りの調整、リアホイールやリアタイヤの洗浄などは格段にはかどりますし、カウルの下側など、普段はなかなか洗えない箇所にアプローチすることもできます。サイドスタンドやステップ回りのグリスアップもやりやすくなるでしょう。
バイクの点検をしやすい
メンテナンススタンドがあれば、バイクの車体を垂直に立てて固定できるので、オイルレベルを正確に把握することができます。また、ブレーキパッドの残量やタイヤの摩耗状態、チェーンやホイールの汚れ具合など、普段は点検しにくい箇所も簡単にチェックできるようになります。
長期保管の際もタイヤへの負担を軽減できる
冬場など、バイクに乗らない時期は長期保管することになりますが、同じ状態のままだとタイヤの1点だけに負荷がかかり、タイヤが変形する原因になります。ですが、メンテナンススタンドを使えばリアタイヤを浮かせることができるため、タイヤにかかる負荷を軽減できます。長期保管していてもリアタイヤが変形するおそれはありませんし、空気圧の低下を防ぐこともできます。
メンテナンススタンドの種類
バイクのメンテナンススタンドは、「リアスタンド」「フロントスタンド」「ジャッキスタンド(リフトスタンド)」の3種類があります。もっとも一般的なのがリアスタンドで、単純に「メンテナンススタンド」と言ったら通常はリアスタンドのことを指します。
リアスタンド
リアスタンドは、リアタイヤを浮かせるタイプのメンテナンススタンドです。リアホイールの着脱やチェーンのメンテナンスなどでよく使われます。支点にローラーが付いているため、それほど力を入れなくてもバイクをスタンドアップさせることができます。
リアスタンドを使うには車体を支える「受け」と呼ばれる部分が必要で、受けは「V受け」と「L受け」の2タイプがあります。L受けのリアスタンドはスイングアームを直接支えるため、スイングアーム下面が平らなバイクであれば適用できます。V受けのリアスタンドは、スイングアームにスタンドフックを取り付けできるバイクに使われます。
フロントスタンド
フロントスタンドは、フロントタイヤを浮かせるタイプのメンテナンススタンドです。フロントフォークやフロントタイヤを着脱するようなメンテナンスをしたい場合は、フロントスタンドがあると便利です。
なお、通常はフロントスタンドだけを単体で使うことはできず、リアスタンドと併用します。その場合、最初にリアスタンドをかけてからフロントスタンドをかけるのが鉄則です。フロントスタンドを使うことで前輪も後輪も浮いた状態にできるため、長期保管していてもタイヤに負担がかからず、タイヤの変形を防ぐことができます。
ジャッキスタンド(リフトスタンド)
ジャッキスタンド(リフトスタンド)は、車体の下に潜り込ませてバイクを持ち上げる(ジャッキアップする)タイプのメンテナンススタンドです。エンジンやフレームの下にかませてレバーを踏むことで、前後のタイヤを一気に持ち上げることができます。ただし、ジャッキスタンドはオフロードバイクなど、ある程度、車高が高いバイクにしか使えないので注意が必要です。
メンテナンススタンド(リアスタンド)の使い方・外し方
メンテナンススタンド(リアスタンド)は、正しい方法を押さえておけば、それほど力を入れなくても使うことができます。使う前の注意点と、一般的なメンテナンススタンドの使い方・外し方についてご説明します。
メンテナンススタンドを使う前の注意点
- 舗装された平らな路面で使用します。
- サイドスタンドを出したままにしておきます。
- フロントブレーキをかけた状態にしておきます。専用のフロントブレーキロックのほか、タイラップやゴムバンドを使ってもOKです。
- ハンドルを左いっぱいに切っておきます。バイクを垂直に立てる際にバランスを崩しても左側に倒れやすくなるので、サイドスタンドが働いて転倒を避けることができます。
メンテナンススタンドの使い方(スタンドアップさせる方法)
- ①バイクの左側、ナンバープレートの横あたりに立ち、車体を垂直に起こします。左手でタンデムバーなどを持って垂直の状態をキープします。
- ②右手でメンテナンススタンドを動かして、「受け」の部分をスイングアームに合わせます。必ず左右ともズレがないか確認しましょう。
- ③メンテナンススタンドを握っている右手に体重をかけ、真下に押し込みます(製品によっては、右足で踏み込むタイプもあります)。
なお、はじめにメンテナンススタンドを車体(スイングアーム)に固定してから、車体を垂直に起こし、スタンドを押し込んでスタンドアップさせる製品もあります(②→①→③の順番)。
メンテナンススタンドの外し方(解除する方法)
- ①バイクの左側に立ち、左のハンドルとタンデムバーなどを握り、車体を前に出します。このとき、メンテナンススタンドのローラーが動かないように、右足をローラーの前に置いてストッパーにします。
- ②車体が前に出てリアタイヤが接地したら、バイクをゆっくりとサイドスタンド側に傾けます。
まとめ
バイクのチェーンの整備やホイールの洗浄など、足回りのメンテナンスはタイヤが接地した状態だとやりにくく、手間がかかるものです。このようなメンテナンスを効率的にしてくれるアイテムがメンテナンススタンドです。バイクをいじるのが好きな方なら、メンテナンススタンドを持っていて損はないでしょう。
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