最近は、車と同じようにバイクにもガラスコーティングを施す人が増えています。ガラスコーティングは、ボディなどを強力なガラス被膜で覆う特殊なコーティングですが、ワックスやポリマーコーティングとどのような違いがあるのでしょうか。今回は、ガラスコーティングの仕組みやメリット、注意点のほか、セルフでガラスコーティングをする際の手順などについて解説していきます。
当ページの内容については、お客様のためのお役立ちコラムとして連載しておりますが、当社はバイクパーキングの運営会社ですので、ページ内容に関する個別対応はいたしかねます。
ガラスコーティングとは?
ガラスコーティングとは、ボディなどを強力なガラス被膜で覆う特殊なコーティングのことです。ワックスやポリマーコーティングに比べ、被膜が強いのがガラスコーティングの最大の特徴です。バイクに施工することで、長期にわたって傷や酸化、汚れから愛車を守ることができます。
シリコンやフッ素を含んだ高分子化合物を塗布するポリマーコーティングは、塗装面の内部に浸透させることで効果を発揮するものです。一方、ガラスコーティングは、塗装面の上に載るようにガラス被膜が形成される点に特徴があります。
バイクにガラスコーティングをするメリット
バイクにガラスコーティングをするメリットとして、以下の5つが挙げられます。
効果が長持ちする
ワックスはコストが安いのがメリットですが、流れ落ちやすいため、定期的な施工が必要になります。ポリマーコーティングは、ワックスよりも持続性がありますが、それでも3~6ヶ月程度で再施工が必要になります。その点、ガラスコーティングは効果が長く持続するのが最大のメリットです。被膜が硬いため、撥水や防汚、光沢などの効果が長期にわたって持続し、3~5年、なかには10年以上長持ちする製品もあります。
バイクが汚れにくくなる(洗車が楽になる)
バイクのボディなどに汚れが定着してしまうと、通常の洗車では落とすのが難しくなります。しかし、ガラスコーティングをしていれば塗装面の凹凸が均一になるため、雨染みや水垢などの汚れが付着しにくくなり、汚れが付いたとしても水で流す程度で簡単に除去することができます。洗車が楽になるのは、ガラスコーティングの大きなメリットだと言えるでしょう。
バイクが傷付きにくくなる
ガラスコーティングは、ポリマーコーティングのように塗装面に薬剤を浸透させるのではなく、塗装面の上にガラス被膜を作って塗装面をカバーする仕組みです。硬度の高いガラス被膜が形成されるため、優れた耐擦傷性を発揮。ボディに砂埃などが擦れて生じる傷を防ぐことができます。
光沢が出る
新車で購入したバイクも時間とともに光沢が失われていきます。しかし、ガラスコーティングをすることで新車に近い光沢感を取り戻すことができ、その光沢を維持することができます。
熱に強い
ポリマーコーティングは被膜がやわらかく、熱によるダメージを受けやすいという弱点があります。その点、ガラスコーティングは熱に強く、熱によって劣化しにくいのが利点です。なかには、1,200~1,300℃という優れた耐熱性を有する製品もあり、バイクのボディだけでなくマフラーやエンジンにも施工することができます。
バイクにガラスコーティングをする際の注意点
バイクにガラスコーティングをする際は、以下の注意点を認識しておきましょう。
施工費用が高い
バイクのガラスコーティングは施工費用が高額です。依頼する業者やバイクのサイズ、タイプなどによって施工費用は変わってきますが、相場としては6~8万円で、10万円を超えるケースもあります。
セルフだと失敗する可能性がある
ワックスやポリマーコーティングはセルフでも比較的簡単に施工できますが、ガラスコーティングはセルフでの施工が難しいと言われます。ガラスコーティングは硬い被膜が形成されるため、ムラができたりしてもリカバリーするのが困難です。また、コーティングが完全に乾燥するまでの半日~1日は、雨や砂埃などが付着しないように保管しておかなければいけません。屋外で施工・保管できないのも、セルフ施工が難しい理由の一つです。
セルフだと下地処理に手間がかかる
ガラスコーティングをする際は、事前にバイクに付着した汚れや水垢を除去したり、コンパウンドや脱脂をしたりするなど、施工前の下地処理が必要になります。下地処理が不十分だと被膜がうまく定着せず、ガラスコーティングの効果が半減してしまうことがあります。単純にコーティング剤を塗布するだけではなく、下地処理にある程度の手間と労力がかかることは認識しておきましょう。
バイクのガラスコーティングをセルフでおこなう方法
バイクのガラスコーティングをセルフでおこなう方法を簡単にご説明します。
洗車・下地処理
上述のとおり、ガラスコーティングの効果を十分に発揮させるためには下準備が欠かせません。
まずは、ボディを水洗いして汚れを落としていきます。必要に応じて、フェンダーやラジエーター、エンジンなどのパーツも水洗いします。水洗いが終わったら、シャンプーを使って洗車をし、水をかけてシャンプーを洗い流します。その後、マイクロファイバークロスやセームタオルで水分を完全に拭き取ります。深部や細部に入った水分は、エアコンプレッサーやエアダスターなどで飛ばすのが良いでしょう。
洗車してみて、目立つ傷がある場合などはコンパウンドで研磨します。また、必要に応じて脱脂をします。油分をしっかりと除去しておくことで、ガラスコーティングの被膜がより定着しやすくなります。
ガラスコーティング剤の施工
洗車・下地処理が終わったら、ガラスコーティング剤を施工します。ガラスコーティング剤はスプレータイプと液体タイプがありますが、今回は液体タイプを前提にご説明します。
ガラスコーティング剤をスポンジにつけ、薄く伸ばしながら塗布してきます。ガラスコーティング剤はバイクのボディだけでなく、マフラーやエンジン、ヘッドライトやホイール、メッキ部分や樹脂部分など、様々な箇所に塗布できます(ゴムやガラスには塗布できません)。同じ方向に伸ばすことを意識して、隙間なく塗っていきましょう。塗布したらすぐにマイクロファイバークロスで均一になるように拭き伸ばします。
すべての施工が終わったら、ガラスコーティング剤が硬化するまで半日~1日程度の時間を置きます(硬化時間は製品によって異なります)。この間、雨や砂埃などが付着しないように保管しましょう。
まとめ
ガラスコーティングをすることでバイクを常にきれいな状態で保つことができます。効果が長持ちし、洗車やメンテナンスの手間も軽減されるので、ぜひガラスコーティングを検討してみましょう。
なお、ガラスコーティングをする・しないにかかわらず、バイクをきれいな状態で保つには、屋内の駐車場に保管するのが鉄則です。屋内の駐車場であれば風雨の影響を受けないため、カバーをかけなくてもバイクのコンディションを維持できます。また、屋外の駐車場に比べると盗難やいたずらのリスクは圧倒的に低くなります。
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